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#81 東京五輪の経費削減に向け都議会自由民主党が「現実的」提言 平成28年11月28日

東京都議会自民党が東京オリンピックの経費削減に向けた緊急提言を発表(平成28年11月28日)。


名称未設定
(都議会自民党)



・・・いま必要なことは、責任を取れない立場にある人々がまとめた、半ば思いつきであるとしか思えないような中途半端なレポートをIOCに渡すことではなく、責任ある関係者が同じテーブルにつき、知恵を出し合いながら経費節減、その他山積する課題への対応策をとりまとめること。

と指摘している。


▼概要
・もちろん都立3施設の経費削減を図ることは重要。
・ただ、大会全体として都・国・組織委の役割分担と費用負担の見直しをすることはさらに重要。
春先までは見直し協議あったが、このところ総経費について協議・議論されたか明らかではない


「危惧を抱かざるをえない点があることを指摘する。今後の議論の方向性について現実を直視することを求める」


1.都政改革本部調査チーム報告書の総経費について

 大会総費用について、ガバナンス不在、予算管理の甘さなどを理由として3兆円を超えるおそれがあるとしている。事項と費用を明示できたもの(概算を含む)は1兆9640億円〜2兆3640億円。

 積算の上では下限の2兆円を割り込む。上限でも2兆3640屋円。1兆円以上の水増しをしている。既に見直しが進められている都立3施設は見直し前の数値のまま最終的に2兆円を割り込む総費用になったとしても、それは現時点で予測できているレベル。

 知事ないし、調査チームの成果ではない



「3兆円を超える可能性のある大会総費用」とは、存在しない大きな筋を見せることによって削減額を大きく見せようとしていると受け止めざるをえない誇大宣伝。




2.総費用の削減に向けて

①セキュリティ
 立候補ファイルではセキュリティ要員として民間警備員14000人を計上。自衛隊に協力を要請すれば大幅に縮減可能で、セキュリティレベルも格段に向上。

 調査チーム報告書ではセキュリティ経費を2000〜3000億円と試算するが、自衛隊の協力を仰げれば大幅減額可能。地域事情に精通した消防団等の各種ボランティア団体の自主的参加も実現できればさらなるセキュリテイレベルの向上が期待出来る。



②公共交通機関の無料化
 立候補ファイルではチケット購入者に対して公共交通機関の無料化を示している。これは組織委員会の現金支出が発生しない取り扱いにすべき。各公共交通機関の協力を仰ぎ組織委員会の負担なく無
料化を実施するか、無料化そのものを中止
する交渉をIOCと行うべき



③営業補償
 東京国際展示場、東京国際フォーラムなどの既存施設は大会期間中、協議会場として施設を提供することで通常営業が中断するが原則として営業補償しないことで全体経費の圧縮につなげる。首都高速もオリンピック専用レーンを設けた場合に逸失利益が発生するが、組織委、都からの補填は行わないようにする

④予備電源の簡素化
⑤国庫補助金の導入
 長野オリンピックでは特例措置として認められている。都立恒久施設にオリンピックパラリンピックに限った特別の国庫補助を入れるべき

⑥新たな増収策
 チケット販売額の上乗せを提言。VIP席をできるだけ縮小し、一般客への有料席として売り出すべき。キャンセル券は当日券として売り出す。競技開始後の空席も、競技開始30分以降は自由席と売り出すなど。



3.競技施設について
①ボート・カヌー
 長沼案、当初コスト削減を理由に検討を開始。途中から「復興五輪としてのレガシー」を語る。コストで長沼の優位性がないことが明らかになったためと推察。復興五輪を持ち出すことは論点のすり替え。

 あくまで経費面からの比較により結論を出すべき。

 復興五輪については、若者の競技人口の多いサッカー、野球の予選を実施すること、聖火リレーを巡回することなど様々な工夫でその意義を果たせる。


②ビーチバレー競技場
 岸壁の強度不足を指摘する声。補強が必要だと経費の増加要員になるので、経費節減の総合的観点から会場変更を含め抜本的に見直すべき




4.結び

 コスト削減は大事だが、同時に成熟した都市として何を残すかを議論し、トータルとして大会の価値を最大化することが大切。
 オリンピック・パラリンピックは、アスリートにとって最高のパフォーマンスを発揮する場であるだけでなく、最先端技術の実証実験の場。こうした新技術に積極的、付加的な投資を加えることは、開催経費を増加させる方向に働くが、将来何倍もの投資効果を生み出す可能性。

 投資判断にあたっては、大会期間中の費用だけでなく長期的視点に立つべき。

 いま必要なことは、責任を取れない立場にある人々がまとめた、半ば思いつきであるとしか思えないような中途半端なレポートをIOCに渡すことではなく、責任ある関係者が同じテーブルにつき、知恵を出し合いながら経費節減、その他山積する課題への対応策をとりまとめること。


 先般神奈川県知事が「基本課題が未解決となっているのは異常事態」と協議の遅れを批判したが、競技を受け持つ地元自治体としては当然の心配。

 このような事態を招いた責任の過半は東京都にあることを小池知事は自覚し、真摯に対応すべき。

 「都民の与党」である東京都議会自由民主党としては、都知事にスタンドプレーではなくチ=ムプレーに徹することを求めて緊急提言の結びとする。

 
2020年東京大会の経費削減に向けた緊急提言(都議会自民党)
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どらったら!(平成26年〜28年秋)の続き。
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