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#595 地震に関する「地域危険度」① 「支持杭がある建物で液状化被害は生じない」東京都

東京都から平成25年に災害時活動困難度を考慮した総合危険度ランクというものが公表されています。これは、都内5133町丁目について、地震に関する危険性を2つの面から測定し、総合的に評価したものです。

1つは「建物倒壊危険度」、もう1つは「火災危険度」です。


<災害時活動困難度を考慮した総合危険度ランク>

(出典:東京都)




今回は「建物倒壊危険度」について見ていきます。このなかで「液状化による建物倒壊危険度」が計算されていますが、被害が想定されているのは支持杭がないものに限られていますので、メモしておきます。




▼建物倒壊危険度

 建物倒壊危険度がどう計算されたかを見ていきます。30センチ/秒の揺れを都内全町丁目の工学基盤に与えた場合の建物倒壊危険度を算出したそうです。後述の沖積低地5の地盤では約90センチ/秒(震度6強)に相当するそうです。

(出典:東京都)

 


計算ではじき出された「建物倒壊危険度ランク」

→「建物倒壊危険量」から建物倒壊危険度による順位を5段階にランク分けしたものがこちら。

(出典:東京都)



 3つの要素から建物倒壊危険量(1ヘクタールあたりの倒壊棟数)を算出した順位づけです。

 前提として建物の階数、構造や地盤に基づいた分類をしています。

 建物倒壊危険量=(①+②+③)/(町丁目面積)で計算

①地震動による倒壊量
②大規模造成盛土地域割増
③液状化による倒壊量

※建物は建設時期や建物の階数、構造によって26種類、地盤は山地、丘陵、台地1~2、谷底低地1~3、沖積低地1~5の12種類に分類


<中央区・江東区の地盤分類>

(出典:東京都、原図をトリミング)

(地盤増幅率)
 山地が最低の1・0
 沖積低地2は2・3
 沖積低地3は2・6
 沖積低地4は2・9
 沖積低地5は2・9



3つの要素を見ていきます。

①一般の地盤地域での地震動による建物倒壊量

地盤ごとの建物全壊率(兵庫県南部地震、新潟県中越沖地震などから算出)

(出典:東京都、原図をトリミング)


②大規模造成盛土地域(多摩ニュータウンなど)での地震動による建物倒壊量
 地盤増幅率に加え、増幅率1・2の盛土割増係数を考慮=中央区・江東区は関係なし


③液状化により生じる建物倒壊量

液状化建物被害率
→支持杭が存在しない建物の割合(S造、RC造、SRC造の場合、8階建以上は0%)×支持杭が存在しない建物のうち、液状化被害を受ける建物の割合(一律20%)




※東京都は「支持杭がある建物の場合は、液状化による建物倒壊量はゼロ」とみなしていることなります





 * * * * *


 中央区・江東区の臨海部では支持杭のない建物が少ないこと、1981年以降に建てられたRC造の建物が多いこともあって、建物倒壊危険度ランクが「1」のところが多くなっていると読み取れます。



 ポイントは、地震に関する地域危険度では、東京都が「支持杭のある建物の場合、液状化による建物倒壊量=ゼロ」としていることでしょうか。


 地盤が緩いとよく揺れるので、中央区、江東区では揺れに対する地震対策はよりしっかりしたものが必要になることはいうまでもありません。



 こちらも続きます。



(参考URL)
 地域危険度とは (出典:東京都)
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①どらったら!(平成26年〜28年秋)
②dorattara(~29年11月)
の続き。

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