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#634 千客万来施設は平成30年8月開業へ 温泉・ホテル併設、地域住民も顧客対象に

豊洲市場に設けられる集客施設「千客万来施設」(6街区)の概要が公表されましたので、メモしておきます。温浴施設ではなく「温泉」が設けられるのが大きな特徴になりました。


 

(出典:東京都)



▼概要

千客万来施設は2つのゾーンから構成されます。

①商業ゾーン(平成30年8月開業予定)

(出典:東京都)


延床面積 19200㎡
商業床面積 4900㎡
駐車場:323台
階数:地上3階、地下2階
店舗数:170~280
来場者数:年間138万人




 商業ゾーンがユニークなのは、ゆりかもめからの段差なしのアプローチが2階部分になることです。全体で3階建てですが、人工地盤の上に2階建ての建屋が立つイメージですね。このため、オープンスペースでのイベントが可能になっています。個人的には(バリアフリーの点で)とてもポイント高いです。



 延床面積に対して商業床面積が狭いのは、オープンスペースが広いからでしょうか。

(出典:東京都)


 単純に計算すると、1店舗あたりの面積が20㎡程度の小さな店舗がひしめくことになります。少し狭い気もしますが活気があっていいかもしれません。


 また、来場者は年間138万人を見込んでいますから、1日あたりの来場者数は平均で4000人弱
ということになります。


 物販については、魚以外の物販店の提案がなく、合理性に欠けるという指摘がありました。また、多様なイベントの実施を提案しているものの、卸売市場そのものとの関連が希薄という厳しい指摘もなされました。




②温泉・ホテルゾーン(平成31年8月開業予定)

(出典:東京都)




延床面積 22700㎡
商業床面積 18100㎡
駐車場:82台
階数:地上10階、地下2階
来場者数:年間55万人



 屋上部分には「足湯」が設けられるようです。地上10階建てだと高さは50メートルといったところでしょうか。

(出典:東京都)


 24時間営業を想定しています。温泉棟の印象が強すぎて周辺施設との一体性を欠いているという指摘もあったようです。




▼対象顧客に「地域住民」も

 事業予定者は「万葉倶楽部」になりました。


(出典:万葉倶楽部グループ)

 それにしても柳沢慎吾さん、老けませんね



 温浴施設ではなく「温泉施設」と明記しています。ただ、温泉を掘るわけではなく、湯河原などの温泉地からお湯を輸送する計画になっているようです。


 また、対象顧客として観光客・市場関係者・食の専門家だけでなく「地域住民」を含めていることも大きな特徴でしょう。周辺地域との連携のため「豊洲江戸前市場協議会」という組織を設置することが盛り込まれています。



 交通アクセスにも特徴がありました。バス停留所が屋内に設置される点、主要駅などからの直通シャトルバスの運行などがあげられています。



 この中にはおそらく東京都BRTも含まれるのでしょうが、公表されたイメージからはそれらしい描写は見つかりませんでした。



 幾つかの課題は指摘されたものの、個性の強い提案が採用されたのは良かったと思います。




(参考URL)
 万葉倶楽部グループ

 事業予定者決定概要「千客万来施設事業(6街区) 事業予定者の決定について」  (東京都)

 千客万来施設事業(6街区) 事業予定者の決定 (東京都)



(関連エントリ)
 新市場
 #610 築地魚河岸は平成28年10月15日オープン! 豊洲市場移転直前に設定
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