#859 中央区の臨海地域地下鉄構想報告書をみる② ルート・運行計画の検討
- 2016/07/21
- 08:00
中央区が平成26年度と27年度に行った「都心部と臨海部を結ぶ地下鉄新線の整備に向けた調査検討」の詳細を何回かにわけてみていきましょう。
2回目はルートの検討についてです
(出典:中央区)
①建設計画の検討
起点・終点:銀座付近、国際展示場付近
ルートの基本:
銀座付近と国際展示場付近を結ぶ道路の直下とした
(出典;中央区)
(中央区内)
当初候補:環状2号線、晴海通り、都道473号線、とその間の道路
除外:環状2号線と都道473号線
除外理由:環状2号線はBRT運行予定。都道473号線は有楽町線が運行。本路線と重複し、地域の交通利便性に偏りが生じるため
候補:「晴海通りと環状2号線の間の道路」と「晴海通り」
(江東区内)
当初候補:環状2号線、晴海通り、有明通り
除外:晴海通り、有明通り
除外理由:有明通りは晴海大橋と首都高速晴海線があり、直下に地下鉄敷設は難工事になる。晴海通りは有楽町線が運行していることなど
候補:「環状2号線」
②駅位置
両端駅:銀座付近、国際展示場付近
中間駅:築地地区、勝どき地区、晴海地区、市場前地区にそれぞれ1つ、勝どき地区と晴海地区は統合を検討
理由:川や運河で分断された地区。本来地区ごとに駅があることが望ましい面があるが、一方で、可能な限りで駅を統合することが望ましい面もある。
③路線構造
標準深度と大深度を検討
銀座付近の駅は将来の延伸を考慮
④駅構造
なるべく地表面に近いことが望ましい。
大深度になる場合は高速エスカレーターなどの設置が望ましい。
乗換駅では駅館の短絡路整備が望ましい。
国際展示場付近に設置する駅ではJR東日本の羽田空港アクセス線構想を踏まえて、りんかい線との乗換利便性に極力配慮した構造
全駅10輌編成のホーム
⑤線形
許容する最小曲線半径は400mまで
河川や運河の横断、密集市街地などやむを得ない場合は200mまで
勾配は35パーミルまで。
⑥運行計画の検討
全体5駅(中間駅3駅)の場合、所要時間450秒、表定速度38キロ/時
全体6駅(中間駅4駅)の場合、所要時間510秒、表定速度34キロ/時
* * * * *
地下鉄はやはり早いですね。
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